Tuesday, January 10, 2017 11:22 AM

大使帰任「総合判断」 首相、韓国対応見極め

 安倍晋三首相は10日午後、慰安婦少女像問題を巡る韓国の動向に反発して一時帰国させた長嶺安政・駐韓大使の帰任時期に関し、韓国政府の対応を見極めて判断する意向を明らかにした。共同通信のインタビューに答えた。少女像撤去に向けた韓国の解決努力も盛り込んだ日韓合意を念頭に「総合的に判断したい」と強調。韓国で強まる合意破棄要求に懸念をにじませた。

 首相は午前、長嶺氏と官邸で面会し、韓国情勢の報告を受けた。今後の対処方針について協議したとみられる。菅義偉官房長官も記者会見で、帰任時期について「今後の諸状況を総合的に判断して検討していきたい」と述べた。

 日韓合意への取り組みに関し、首相はインタビューで「私たちは誠意を持って約束を実行している。当然韓国側もそうした判断をしてくれると考えている」と述べ、合意を誠実に履行するよう韓国に求めた。日本が支援金10億円を拠出したように、朴槿恵政権も合意の精神を尊重して釜山に新設された少女像を移転すべきだとの認識を示した発言だ。(共同)