Wednesday, January 11, 2017 10:25 AM

VW、収益改善の道険しく 巨額支払い、相次ぐ訴訟

 ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が10日、排ガス規制逃れ問題を巡って米当局に43億ドル(約5千億円)を新たに支払う方向となった。巨額の支払いが財務を圧迫。損害賠償請求訴訟も相次ぎ、信頼回復と収益改善への道は険しい。

 「昨年は試練の年だったが、問題は解決に向かっている。今年は信頼を取り戻す」。VW幹部は9日、デトロイトで開催中の北米国際自動車ショーで記者会見し、こう宣言した。

 排ガス規制逃れ問題の対策費用が重荷となり、VWの2015年12月期通期決算は純損益が22年ぶりの赤字に転落した。対策費用が収益を圧迫する構図は16年も続き、11月には経営効率化に向け、最大3万人の従業員削減を発表した。(共同)