Wednesday, January 11, 2017 10:27 AM

オバマ氏、米結束訴え トランプ次期大統領けん制

 オバマ大統領は10日、2期8年の任期を締めくくる最後の国民向け演説を地元の中西部シカゴで行い「民主主義の維持には、相違を超えて結束することが重要だ」と訴えた。移民やイスラム教徒に対する排斥主義的な主張や地球温暖化対策を軽視する立場を強く批判し、トランプ次期大統領をけん制した。

 オバマ氏は「私をより優れた大統領にしてくれた」と国民に謝意を表明。大統領選を通じて深まった米国の分断修復を呼び掛け、移民の子どもたちを大切にしなければ「われわれの子どもたちの未来も損なう」と多様性に富む社会の重要性を説いた。

 トランプ次期政権へ可能な限り円滑な移行を進めると約束する一方、環境問題への取り組みに懐疑的なトランプ氏を念頭に「気候変動問題を否定することは、次世代への裏切りだ」と述べた。(共同)