Friday, January 13, 2017 10:21 AM

生産性向上の遅さが長期的課題 イエレンFRB議長

 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は12日、労働生産性向上の遅さと所得格差が米経済にとって長期的な課題だと述べた。ワシントンで開かれた教育関係者とのタウンホール会合で参加者とやりとりする中で語った。

 イエレン議長は短期的には米経済に大きな障害はなく、労働市場も力強いと強調。ただ、経済が安定的に成長する中でも、労働生産性が数年間伸び悩んでいることや、高等教育を受けたかどうかによって発生する所得の格差は、経済発展を阻害する要因になると語った。

 トランプ次期大統領がリーマン・ショックをきっかけに成立した金融規制改革法の廃止を検討していることに反対の立場をあらためて表明。同法は「金融システムの強化と新たな金融危機防止のために重要なものだ」とし、法律順守に伴う中小銀行の負担を減らすなどの改革は検討しているものの、中核部分は「維持されるべきだ」と述べた。(共同)