Friday, January 13, 2017 10:23 AM

世界初、動くミニ小腸 万能細胞から作製

 さまざまな細胞になる人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)を使い、約1センチ大の立体的な小腸の組織をつくったと国立成育医療研究センターなどのチームが12日、米科学誌電子版に発表した。

 縮んだり緩んだりという腸に特有の動きを繰り返し、下痢止めや便秘薬にも反応する「ミニ小腸」。生体と同様の働きをする腸組織の作製は世界初という。

 これを使って病気の症状を再現できれば、潰瘍性大腸炎やクローン病など腸の難病の研究や治療薬開発に役立つと期待される。同センターの阿久津英憲部長は「将来はミニ小腸を人に移植する再生医療にもつなげたい」と話している。(共同)