Thursday, January 19, 2017 4:41 PM

共働き育児家庭に「留学」 学生訪問、将来描く機会に

 働きながら家庭を持ち、子育てするのは想像できないー。専業主婦家庭で育ったため漠然とした不安を抱える大学生らが子育て中の共働き家庭を訪問する「家族留学」を、都内の学生団体「manma」が運営している。参加者は社会人にも広がり、代表の慶応大4年新居日南恵さん(22)は「将来の生活設計を前向きに考えるきっかけになれば」と語る。

 「結婚や出産に願望がないんですよ」。都内の大学4年生穴田涼香さん(22)は昨年12月、“留学先”で語った。自宅訪問を受け入れた東京都世田谷区の会社員亀山広基さん(31)と、昨年9月に起業した妻の祥子さん(34)は1歳と5歳の男児の子育て真っ最中だ。

 家族留学は、主に休日に亀山さんのような家族に1日同行し、育児の喜びや苦労、共働きとのやりくりなどを聞いたり、公園へ遊びに出掛けるなど子どもがいる暮らしを体験したりする。穴田さんは「夫妻がお互いの考えを尊重している『家族の形』がすてきだなと感じた」と話した。(共同)