Friday, January 20, 2017 10:04 AM

首相、同盟強化に注力 訪米は来月にずれ込み

 安倍晋三首相はトランプ新大統領と早期に首脳会談を行い、「不変の原則」と位置付ける日米同盟の強化に注力する。海洋進出を強める中国に対抗するには、アジア太平洋地域への米国の関与が不可欠との判断からだ。今月27日を軸に調整していた会談は、米側の日程が合わず2月にずれ込む方向。実現すれば自由貿易の重要性でも一致し、環太平洋連携協定(TPP)の発効に望みをつなげたい考えだ。

 「かつて熾烈に戦った日米は、和解の力により強い絆で結ばれた」。首相は20日の施政方針演説で、昨年末のオバマ大統領とのハワイ・真珠湾慰霊で、両国関係は強まったと表明。同盟深化に意欲を示した。

 視線の先にあるのは、沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域まで軍艦を進め、最近では空母艦隊を初航行させ「示威行動に躍起」(日本政府関係者)となる中国の存在だ。南シナ海における「航行の自由」確保への懸念は増しており「米国との連携対応が絶対に必要」(同)との事情がある。(共同)