Friday, January 20, 2017 10:05 AM

電通遺族と再発防止で合意 社長謝罪し、慰謝料も

 電通の新入社員高橋まつりさん=当時(24)=が2015年12月に長時間労働の末に自殺した問題で、遺族代理人の川人博弁護士が20日、東京都内で記者会見し、電通が遺族に謝罪、18項目にわたる再発防止策を取るとともに解決金を払うことで合意したと発表した。

 合意書の調印には、一連の問題の責任を取って23日に退任する電通の石井直社長も同席。母幸美さん(54)に「娘さんが亡くなったことを深く反省する。合意事項を着実に実行する」と改めて謝罪した。解決金には慰謝料や未払い残業代が含まれるが金額は非公表。

 幸美さんは「和解という言葉で、全てを許したと受け取られることは不本意。娘が戻ってこないことに納得したわけではない」としつつ「同じ悲劇を繰り返さないよう改革に向かってほしい」と訴えた。(共同)