Friday, January 20, 2017 6:22 PM

「米国製品買おう」 新政権の保護主義象徴

 トランプ大統領は20日の就任演説で「米国製品を買おう」と呼び掛けた。日本や中国、メキシコなどからの輸入を抑え、米国の貿易赤字を減らす狙いとみられるが、あくまでも自国を優先する姿勢はトランプ新政権の保護主義を象徴しており、日本の輸出企業にも不安が広がりそうだ。

 1929年のニューヨーク市場での株価暴落が引き金になった世界大恐慌を受け、米国は33年に「バイ・アメリカン法」を制定し、連邦政府が調達する物資を米国製に限定した。米国発の保護主義は世界中に広がり、第2次世界大戦につながった。

 リーマン・ショック後の09年2月には発足間もないオバマ政権下で、米国製鉄鋼などの購入を政府に義務付ける「バイ・アメリカン条項」が入った景気対策法が成立。世界貿易機関(WTO)が問題視し、日本も懸念を示した。(共同)