Monday, January 23, 2017 10:41 AM

空から急患捜索隊を誘導 ドローン活用へ実証実験

 小型無人機「ドローン」を救急・災害医療に活用しようとしている東京のグループは23日、急病人をドローンが見つけ出して捜索隊を現場へ誘導する実証実験を、福岡市の九州大伊都キャンパスで公開した。総務省の支援を受けたもので、2020年の実用化を目指している。

 実験を進めているのは、医療機器の専門家やドローン開発者、自治体職員らが昨年1月に立ち上げた一般社団法人「EDAC(イーダック)」。急患の元へいち早く医薬品を届けたり、災害時に上空から生存者や負傷者を発見したりする「救急ドローン」の用途を広げ、普及させるのを目的にしている。

 実験は、心臓の異変を感知する肌着タイプのウエアラブル端末を身にまとった急患を助ける想定。端末が異常を感知したのを受けて、自動で消防へ通報する急患のスマートフォンアプリが作動。衛星利用測位システム(GPS)に基づき現場付近に飛来したドローンは、一帯の映像を捜索隊側へ送信。急患を発見すると捜索隊の上空まで引き返し、現場まで導いた。(共同)