Tuesday, January 24, 2017 5:50 PM

ローマ市長、捜査対象に 市幹部人事、また疑惑

 イタリア司法当局筋は24日、ローマ市幹部職員の人事を巡る疑惑でラッジ市長が捜査対象になっていると明らかにした。ANSA通信が報じた。ラッジ氏が所属する新興の政治組織「五つ星運動」は汚職撲滅を掲げて支持を拡大しており、同組織は対応を迫られそうだ。

 ローマ市では先月、収賄容疑でラッジ氏の「右腕」とされる当時の人事部長が逮捕されたばかり。ラッジ氏は腐敗撲滅を訴え、高い支持を得てローマ初の女性市長に就任しただけに、相次ぐ疑惑に市民の反発が強まっている。ラッジ氏の失態は、既存政治を厳しく批判し次期総選挙で政権奪取を狙う五つ星運動にとっても大きな打撃だ。

 ANSAによると、司法当局は今回、同市観光局幹部の人事を巡り職権乱用の疑いがあるとみて捜査しているという。この幹部は逮捕された当時の人事部長の弟。ラッジ氏は当局から通知を受けた後、五つ星のリーダー、ベッペ・グリッロ氏に事実関係を説明し、捜査に協力する方針を伝えたという。(共同)