Wednesday, January 25, 2017 11:37 AM

北方領土訪問に空路利用 政府、ロシアと協議へ

 政府が、北方領土の元島民らによる4島への「ビザなし訪問」について、従来のチャーター船に加え、空路を利用できないか、ロシア側と近く協議に入ることが分かった。政府関係者が25日、明らかにした。高齢化が進む元島民の負担軽減を図る狙い。2017年度での実施を目指す。北方四島への墓参回数も拡大したい考えだ。

 元島民の往来手続き簡素化で一致した昨年12月の日露首脳会談を踏まえた。ロシアの制度に基づく「出入国手続き」は行わないなど、4島を「固有の領土」と位置付ける日本の立場を害さない形で運用できるかが課題となる。4月に見込む安倍晋三首相の訪ロを見据え、政府間協議を急ぐ。

 現行の4島訪問は、北海道根室市からのチャーター船に限られる。入域手続きを行う国後島まで約3時間かかる上、海が荒れて上陸できないケースもあり、平均年齢が80歳を超えた元島民には重い負担になっている。(共同)