Thursday, January 26, 2017 4:53 PM

つらい記憶、忘れられる? PTSD治療に応用も

 水を飲むと電気ショックの恐怖感を感じるように訓練したマウスの脳を操作することで、恐怖記憶を思い出さないようにすることができたと、富山大などのチームが27日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。

 つらい記憶が突然よみがえる心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状は、日常のささいな記憶が引き金になることがある。今回の手法は脳を傷つけなくてはならないという問題点があるが、井ノ口馨・富山大教授は「将来的にPTSDの治療に応用できる可能性がある」と話している。

 チームは、ブザー音を鳴らした後にマウスに電気ショックを与え、ブザー音に対して身をすくませるように恐怖記憶を定着させた。(共同)