Friday, January 27, 2017 10:20 AM

米国は食い物にされた 国民が共鳴した世界観

 就任7日目(Day7)を迎えたトランプ大統領は26日「米国は長年、世界に食い物にされてきた。もうそんなことはさせない」と語った。「米国第一」の掛け声の裏に宿る世界観。しかしトランプ氏を大統領に押し上げたのは、こうした見方に共鳴した多くの国民の力だ。

 大統領令で環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を表明したトランプ氏。フィラデルフィアで26日開かれた共和党の会合では、米国が多国間貿易の被害者との認識を示し「これから多くの通商協定を結ぶ。いずれも2国間だ」と語り、多国間の枠組みからの決別を宣言した。

 トランプ氏が披露した2国間交渉の戦略は、ビジネスの手法そのものだ。「米国を公正に扱わない国には、30日以内に交渉を打ち切ると通告する。すると彼らは『そんなことはしないで』と言い出す。われわれはさらに有利な取引で交渉できるようになる。逃げ道はない。あり地獄のようなものだ」(共同)