Monday, January 30, 2017 5:12 PM

米外交官ら大統領令に異議 国務省で内部メモ回覧

 米国務省の外交官らの間で、トランプ大統領が難民受け入れ凍結やイスラム圏7カ国からの入国禁止を決めた大統領令について「テロから国民を守るという目的を達成しない」と異議を唱える内部メモが回覧されていることが30日、分かった。複数の米メディアが伝えた。

 内部メモでは、大統領令は自由を定めた合衆国憲法の「価値に反する」と非難。太平洋戦争中に日系人を強制収容したような「史上最もひどかった時代を呼び覚ます」とした上で「数十年後に同じ過ちを犯したと認識するだろう」と警鐘を鳴らしている。

 また、米国で起きているテロの大半は最近移住した人ではなく、国内育ちか米国に長く住み市民権を得た人による犯行だと指摘。大統領令はテロへの誤った認識に基づいており、イスラム圏での反米感情を高め、テロ掃討作戦で協力する「同盟国や友好国との関係を損ねる」と危機感をあらわにした。(共同)