Tuesday, January 31, 2017 9:52 AM
保護主義、世界貿易を縮小 日銀総裁、米動向注視
日銀の黒田東彦総裁は31日、金融政策決定会合後に記者会見し、保護主義は世界の貿易を縮小させると警戒感を示した。米国を世界経済のリスク要因に挙げ、トランプ政権の動向を注視する姿勢を強調するとともに、日銀の政策は為替目的ではないとして、想定される円安誘導批判をけん制した。トランプ大統領の強権的な政策に市場は動揺し、この日の日経平均株価は300円超下落。経済界にも先行きを不安視する声が広がった。
日銀は31日、金融政策決定会合で、2017年度の経済成長率の見通しを従来の1.3%から1.5%に引き上げた。ただ今後、見通しに比べ上振れするより「下振れリスクの方が大きい」とした。金融政策は現行の緩和策を維持した。
トランプ氏への期待が先行し世界的に株価が上昇してきた。ここに来て環太平洋連携協定(TPP)離脱やイスラム圏7カ国からの入国禁止など独断的な大統領令を矢継ぎ早に打ち出し、株高の持続に懐疑的な見方も出ている。(共同)
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