Tuesday, January 31, 2017 9:52 AM

米司法トップ解任 「裏切り」、混乱拡大

 トランプ大統領は30日、司法省トップで、オバマ前政権から残るイエーツ司法長官代行を解任した。イエーツ氏は同日、イスラム圏7カ国からの入国禁止の大統領令を擁護しないよう部内に指示していた。ホワイトハウスは解任理由について「米国民を守るための大統領令を拒否し、司法省を裏切った」と発表した。

 入国禁止への非難は米国内外で拡大。ワシントン州は大統領令が違憲として、州として初の提訴に踏み切った。オバマ前大統領は退任後初の声明で「宗教を理由にした差別に反対する」と非難し、米産業界や政府高官、国連からも反発の声が上がった。トランプ氏は正当性を強調しており、混乱がさらに広がる恐れがある。

 トランプ氏は30日「(大統領令は)米国を再び安全にするためだ」とツイッターに投稿、非難を意に介していない。スパイサー大統領報道官も「大多数の米国民が支持している」と主張した。(共同)