Tuesday, January 31, 2017 12:41 PM

米新政権は「EUの脅威」 トゥスク大統領が声明

 欧州連合(EU)のトゥスク大統領は31日、2月3日に開くEU非公式首脳会議に向けて発表した声明で、EUの将来を揺るがす「外的脅威」として、中東に絡むテロやロシアとともに「米新政権」を挙げた。その上でEUがばらばらになれば加盟国の米ロなどへの従属が強まると訴え、結束の必要性をアピールした。

 トゥスク氏は、現在の国際社会では公然と反欧州的立場を取る政権が増えていると指摘。特に、米欧の連帯や欧州の結束への支持といった、第2次大戦後の米国の外交政策に疑念を抱くかのようなトランプ政権の登場は「EUを難しい状況に置いた」とした。

 こうした中で、EUを崩壊させても加盟国は「完全な主権の回復」は得られず、むしろ「米国やロシア、中国といった大国に対する真の従属につながる」と強調した。(共同)