Tuesday, January 31, 2017 4:46 PM

「円安誘導」と日本批判 トランプ大統領、ドル高是正意欲

 トランプ大統領は1月31日、「ここ数年、日本がやってきたことを見てみろ。通貨の切り下げだ」と述べ、安倍政権が円相場を安値に誘導していると厳しく批判した。中国も為替操作を行っていると訴え、ドル高の是正に強い意欲を示した。米大統領が主要な貿易相手国の為替政策を批判するのは極めて異例。2月10日の日米首脳会談で為替問題が議論される可能性が高まった。

 「米国は通貨切り下げに対して何もせず、ばかみたいに座っている」とも指摘。輸出の障害となるドル高を食い止めるため、為替政策転換の必要があることを示唆した発言とみられる。日中両国に対する巨額の貿易赤字を減らしたい意向がある。両国を「為替操作国」に指定し、対抗措置を講じることも視野に入れているもようだ。

 ホワイトハウスで開催した製薬会社幹部との会合で言及した。大統領選の選挙戦で「日本は円安誘導している」と主張したことはあったが、就任後は初めて。「通貨切り下げや資金供給などを利用し、米国を出し抜いている国がある」とし、日中の為替政策は通貨の安値誘導だと決めつけた。(共同)