Friday, February 03, 2017 10:23 AM

日本に次ぎ独にも矛先 相場安定の国際協調動揺も

 トランプ政権がユーロ相場安を巡り、ドイツへの批判を強めている。背景には、ドイツに対する貿易赤字を減らしたいとの思惑がある。ドイツ側は反発している。日本に対する円安誘導批判と同じ構図で、日米欧の先進7カ国(G7)を軸とした為替相場安定のための国際協調体制が揺らぐ恐れが出てきた。

 「ドイツはユーロ安によって米国だけでなく欧州連合(EU)の他の国々をも食い物にしている」。英紙フィナンシャル・タイムズは先月末、米通商政策の司令塔になるとみられる国家通商会議(NTC)のナバロ委員長がこう発言したと報じた。

 ナバロ氏はユーロが「ひどく過小評価されている」とし、ユーロ安によるドイツの貿易黒字が米国とEUの自由貿易協定(FTA)交渉の障害になっていると指摘した。(共同)