Monday, February 06, 2017 10:11 AM

トヨタ、通期利益上方修正 トランプ相場がリスクに

 トヨタ自動車は6日、2017年3月期連結決算で本業のもうけを示す営業利益を、従来予想の1兆7000億円から1兆8500億円に上方修正したと発表した。トランプ大統領の就任後に進んだ円安で利益がかさ上げされた。ただ前期と比べると35.2%減と苦戦が続き、トランプ氏の強硬な円安批判を受けて円高が進めば一転してリスクとなる。スズキとの業務提携に向けた覚書を同日締結し、環境や安全などの先進技術分野で事業領域の拡大を狙う。

 トランプ氏は日本の為替政策に加えて、自動車分野を中心に日米の貿易不均衡を問題視している。東京都内で記者会見した大竹哲也常務役員は業績への影響に関し「見通すのは難しい。引き続き動向をしっかり見守りたい」と述べた。

 17年3月期の売上高予想は26兆円から26兆5000億円に、純利益は1兆5500億円から1兆7000億円にいずれも引き上げた。想定為替レートは1ドル=103円から107円に修正した。(共同)