Monday, February 06, 2017 10:13 AM

米、入国禁止復活へ全力 地裁命令は順守と副大統領

 トランプ政権は5日、イスラム圏7カ国からの入国を一時禁止する大統領令について連邦地裁が一時差し止めを命じ、連邦高裁が政権側による差し止め即時停止の訴えを退けたことを巡り、大統領令の効力復活に向け司法闘争に全力を挙げる姿勢を鮮明にした。

 ペンス副大統領は米テレビ局のインタビューで「あらゆる可能な法的措置を取る」と強調した。同時に「一時差し止め命令を順守する」と述べ、命令が覆るまでは7カ国からの入国を認める考えを示した。一方、トランプ大統領はツイッターで、一時差し止めを決めた連邦地裁判事を批判、異例の個人攻撃に「司法の独立」の根幹を揺るがすとの懸念が司法界などで強まっている。

 違憲判断を求めたワシントン州などは6日、一時差し止めの維持を求める書面を連邦高裁に提出、政権側も反論答弁書の提出を指示されている。米メディアによると、高裁は双方の主張を検討した上で早ければ同日にも、差し止めを維持するかどうか最終判断を下すとみられる。法廷闘争は最高裁までもつれ込む可能性もある。(共同)