Tuesday, February 07, 2017 10:09 AM

選手亡命の実態に注目 代理人らの裁判始まる

 大リーグでプレーするキューバ選手の違法な亡命に関わったとして訴追された代理人のバートロ・ヘルナンデス容疑者ら2人の裁判が、1日からマイアミで始まった。この裁判でキューバ選手亡命の実態が明らかになるかに注目が集まっている。AP通信や起訴状などによると、2人は書類を偽造するなどして20選手を違法な手段で米国に送り込み、数百万ドルの報酬を得たという。

 ホワイトソックスで2014年にア・リーグ新人王に輝いたアブレイユ内野手のケースでは、13年8月にキューバからハイチに密入国した際に船長に16万ドル(約1800万円)が支払われ、不正な書類でハイチから米国へ空路で渡った。同年にホワイトソックスと6年6800万ドル(約76億2000万円)の大型契約を結んだアブレイユは翌年に「謝礼」として580万ドル(約6億5000万円)以上を送金していることが、裁判の資料で判明した。

 かつて米国と国交がなかったキューバの選手はまず第三国に脱出してから米国に渡り、メジャーに挑戦。その橋渡しに不透明な組織や人物が暗躍していた可能性がある。(共同)