Wednesday, February 08, 2017 10:01 AM

キイトルーダに保険適用 がん免疫薬、1日4万円

 中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)は8日、新型がん治療薬「キイトルーダ」の保険適用を承認した。一部の皮膚がんと肺がんに対し、15日から保険が使える。薬価は100ミリグラム1瓶約41万円、1日当たりでは3万9099円。仮に1年間使い続けたとすると、年1427万円に上る計算だ。

 免疫の働きを利用するがん治療薬の保険適用は国内で2例目。類似作用のある先行薬「オプジーボ」(100ミリグラム1瓶約36万5000円)を参照し、1日当たり薬価が同水準になるように決めた。患者数は年7300人、販売額は年544億円と予想されている。

 キイトルーダは米製薬大手メルクが開発。国内では昨年9月に製造販売が承認されたが、同時期に高額なオプジーボの薬価見直し議論が進んでいたため、メルクの日本法人・MSDが保険適用の申請を見送っていた。MSDは治療を希望する患者の要望に応えるため、発売までの間、治験に参加した医療機関などに無償提供している。(共同)