Wednesday, February 08, 2017 10:05 AM

首相、金融緩和に理解要請 日米会談、円安誘導否定へ

 安倍晋三首相はトランプ大統領との初の直接会談に臨むため9日夜、ワシントンに向け出発する。現地時間10日に予定する首脳会談では、対日貿易赤字の一因として米側が批判する金融緩和策について、デフレ脱却のためで円安誘導が目的ではないと理解を求める方向だ。政府関係者が8日、明らかにした。日本経済界の対米投資や雇用創出への貢献も説明し、経済連携の強化による相互利益を働き掛ける。滞在中、ゴルフや5回の会食などトランプ氏から異例の厚遇を受ける。

 ホワイトハウスでの会談では、トランプ氏が最優先で取り組む米国での雇用増やインフラ整備への貢献策、2国間の通商交渉なども主要議題になる見通し。安全保障分野では日米同盟強化が焦点になる。会談後は大統領専用機で南部フロリダ州パームビーチに移動。トランプ氏の別荘で夕食会や朝食会の招待を受ける。共通の趣味であるゴルフも行う予定だ。

 政府内では、一連の日程について「破格の厚遇で、日本重視の表れ」(官邸筋)と受け止めるが、与野党からは「間合いを詰めすぎだ」との懸念も出ている。これに関し、ゴルフは計27ホールを回る意向だったが、18ホールに変更になった。(共同)