Thursday, February 09, 2017 10:58 AM

戦車投入、急速に治安悪化 「最悪ケース想定」記載

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊が、現地で起きた大規模戦闘後の昨年7月10日付で作った日報などの内容が9日、新たに判明した。政府軍と反政府勢力間で銃撃戦が起きたことや戦車、ヘリコプターが投入されるなど、宿営地がある首都ジュバの治安が急速に悪化していく様子が生々しく記されている。防衛省が同日、民進党の会合で示した。

 日報には「戦闘への巻き込まれに注意」との記載のほか「情勢評価」と題されたページで、さらに治安が悪化する可能性に触れ「最悪のケースを想定した対応についても準備を検討することが必要」と記している。具体的な記載はないが、部隊が強い危機感を持っていたことがうかがえる。

 昨年7月10日付の日報やそれを反映させた内部向けの「モーニングレポート」によると、大規模戦闘は同7日、政府軍の検問を反政府勢力が強引に通過しようとして銃撃戦が起きたのがきっかけ。6月中旬以降、反政府勢力に対する嫌がらせや、政府軍兵士が殺害されるなどの事案が発生。7日の戦闘を「両派にフラストレーションがたまる中で突発的に発生した可能性」と分析した。(共同)