Thursday, February 09, 2017 4:41 PM

「くずし字」解読に挑戦 日バチカン共同講座

 日本の古文書について学ぶ講座が9日、バチカン図書館の施設で開かれ、イタリア人の日本研究者たちが、漢字を崩した「くずし字」の解読に挑戦した。日本の人間文化研究機構とバチカン図書館による江戸時代のキリシタン禁制に関する史料の共同研究「マレガ・プロジェクト」が企画した。

 講座で使われたのは、1930年代以降に大分県を拠点に活動したイタリア人宣教師、故マリオ・マレガ神父が同県臼杵市などで収集した史料。史料は臼杵藩のキリシタン禁制政策に関する文書など1万数千点に及び、2011年にバチカン図書館で見つかり、同プロジェクトが修復やデータベース化を行っている。

 大分県の日出町歴史資料館の平井義人館長らがキリシタン統制の仕組みを説明しながら、くずし字の読み方を指導。イタリア人の大学教授や学生ら約20人は辞書を手に難解な文字と向き合った。(共同)