Friday, February 10, 2017 10:44 AM

タカタ、赤字640億円へ 3月期、リコール費重く

 エアバッグのリコール(無料の回収・修理)問題に揺れるタカタは10日、2017年3月期の連結業績予想を下方修正し、純損益が640億円の赤字となる見通しだと発表した。従来は200億円の黒字を見込んでいたが、3年連続の赤字となる。米司法省と支払いに合意した賠償金などリコール関連費用として16年4〜12月期に計1075億円の特別損失を計上したことが響いた。

 今回の損失により、昨年9月末時点で1240億円あった純資産は同12月末時点で478億円と大幅に目減りした。財務の健全性を示す自己資本比率も29.4%から9.8%に低下した。タカタ製エアバッグを巡ってはリコール費用が全体で1兆円規模に上る見込みで今後はより一層、厳しい経営を迫られることになりそうだ。

 16年4〜12月期の純損益は671億円の赤字となった。前年同期は25億円の黒字だった。今年1月に罰金や自動車メーカーへの賠償金など10億ドル(約1140億円)を支払うことで米司法省と合意し、今月9日に4〜12月決算に特別損失として計上すると公表していた。(共同)