Friday, February 10, 2017 10:47 AM

ドイツ独り勝ち、米批判 黒字最大、不均衡映す

 ドイツの2016年の経常黒字額が世界最大となり、同国を巡る世界経済の不均衡問題への関心が高まってきた。トランプ政権は「ドイツは為替を操作している」としユーロ安が黒字の原因になっているとの批判を強め、欧州内でも不満がくすぶる。ドイツは20カ国・地域(G20)の議長国として対応を迫られそうだ。

 16年のドイツの経常黒字(速報値)は前年比5.3%増の2660億ユーロ(約32兆円)で、前年首位だった中国を抜いた。貿易黒字額が過去最高を更新したことが主因で、欧州連合(EU)向けの輸出が伸びた。

 ドイツの経常黒字の対国内総生産(GDP)比は8%を超える見通し。米国は3%を超える国を為替操作国と認定する際の基準の一つに設定。EUも長期的に持続可能な水準は最大で6%と説明している。(共同)