Wednesday, February 15, 2017 12:10 PM

米利上げに不透明感 トランプ政権が左右

 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が14日の議会証言で意欲を示した追加利上げには不透明感が拭えない。景気を左右し、金融政策にも影響を与える可能性があるトランプ政権の経済政策がはっきりしないためだ。連邦公開市場委員会(FOMC)の参加者の間に利上げ時期を巡る温度差もあり、意見集約は簡単ではなさそうだ。

 イエレン氏は上院の委員会で、利上げの先送りは景気過熱につながりかねないので「賢明ではない」と指摘。雇用拡大や物価、賃金の上昇を理由に景気の先行きを楽観し、6月までに利上げを決めたいと表明した。15日には下院の委員会で証言し、同様の見解を示した。

 トランプ大統領は大規模減税やインフラへの巨額投資を政策の柱に掲げるが、具体策は明らかにしていない。金融市場は手掛かりを求め、トランプ氏の発言やツイッターへの投稿に敏感に反応する状態が続いている。(共同)