Thursday, February 16, 2017 11:12 AM

2国家共存にこだわらず トランプ氏、米方針転換

 トランプ大統領は15日、イスラエルのネタニヤフ首相とホワイトハウスで初会談した。記者会見でトランプ氏は中東和平交渉について、パレスチナ国家を樹立しイスラエルとの共生を目指す「2国家共存」にこだわらない姿勢を示し、これまでの米政策を転換する姿勢を鮮明にした。パレスチナが反対する在イスラエル米大使館のテルアビブからエルサレムへの移転に意欲も見せ、注意深く状況を見ていると表明。両氏はイスラエルと敵対するイランの核開発阻止への協力でも一致した。

 米歴代政権は「2国家共存」が和平実現に向けた唯一の道だとの立場を堅持してきた。独立国家樹立を悲願とするパレスチナ側の反発は必至で、米国が担ってきた仲介役が不在となれば2014年以降、暗礁に乗り上げている中東和平交渉の再開がさらに遠のく恐れもある。

 国連のグテレス事務総長は「2国家共存以外に解決方法はない」と強調、トランプ氏の方針転換を厳しく批判した。(共同)