Friday, February 17, 2017 5:02 PM

米上院、環境長官を承認 規制反対派、元職員ら抵抗

 米上院は17日、トランプ大統領が環境保護局(EPA)長官に指名したオクラホマ州司法長官のスコット・プルイット氏の人事を承認した。地球温暖化に懐疑的なプルイット氏には民主党の大半が反対したが、多数派の共和党が支持し、賛成52対反対46だった。

 環境規制に消極的なプルイット氏は、EPAを過去10以上も提訴。元職員約800人が「環境保護というEPAの重要な役割を理解していない」と承認に反対する書簡を議会に提出していた。エネルギー業界から多額の献金を得ており、採決では共和党からも造反者が出た。

 産業重視のトランプ氏は、選挙戦ではEPAを「廃止する」として職員削減に乗り出す方針を示していた。プルイット氏の就任で、オバマ前政権が推進してきた地球温暖化対策が逆行する懸念が出ている。トランプ政権は環境規制を緩和する大統領令を準備しているもようだ。(共同)