Wednesday, February 22, 2017 9:53 AM

言葉に伴わない行動 記者に会合設定「丸投げ」

 トランプ大統領は就任33日目(Day33)を迎えた21日の朝、「アフリカ系米国人歴史文化博物館」を訪問した。「この国は分断されている」と認めた上で、米国民団結に向けた決意を表明したが、行動で示しているとは言い難い状況だ。

 トランプ氏に同行したのは閣僚人事でただ一人起用された黒人で元神経外科医のベン・カーソン氏。貧しい境遇から身を立て、難手術を成功させてきた伝説的な医師で、館内にはカーソン氏の業績を紹介するコーナーも。当初は医療や保健政策を担う厚生長官への起用が見込まれたが、指名されたのは住宅都市開発長官で「お門違い」との批判を受けている。

 黒人の貧困層が多く暮らし、スラム化した都市中心部の生活環境や治安の改善は重要課題の一つ。「黒人議員団を交えて話し合う考えはないのか」と16日の記者会見で黒人女性記者に問われたトランプ氏。「喜んでお会いしましょう」と応じたが「じゃあ、あなたが会合を設定してくれ」と、記者にお膳立てを丸投げする始末だった。(共同)