Wednesday, February 22, 2017 9:56 AM

化粧品大手、米市場で攻勢 現地ブランドを買収

 化粧品大国の米国で資生堂など日本の化粧品大手が現地ブランドを買収、攻勢を強めている。日本国内では外国人旅行者による化粧品などの「爆買い」に一服感が出ている中で、熱心な愛好家を抱えたブランドによる市場開拓でグローバル販売を強化する狙いだ。

 資生堂は米子会社を通じて、米「ガーウィッチ プロダクツ」の買収を2016年7月に完了した。ガーウィッチの15年12月期の売上高は1億7500万ドル(約200億円)に達する。うち中核となる口紅などの高価格帯のメーキャップ商品ブランド「ローラ メルシエ」では、17年12月期売上高で前期より10%超の増加を見込む。

 コーセーは、米国を攻略するために14年に買収した天然由来成分の商品を展開する米タルトが好調に推移。タルトの16年1〜6月期売上高は前年同期比55%増の104億円と大きく伸びた。有力化粧品販売店の「セフォラ」と「ウルタ」のそれぞれに対応した新商品を投入。小林一俊社長は「流通と強固な信頼関係ができていることが好調な要因だ」と手応えを示す。(共同)