Thursday, February 23, 2017 4:44 PM

メキシコ、米に強い不快感 外相会談、強制送還指針に

 米国のティラーソン国務長官とケリー国土安全保障長官は23日、メキシコのビデガライ外相とメキシコ市で会談した。ビデガライ氏は会談後の共同記者発表で、トランプ政権の不法移民対策に関する新指針でメキシコ人以外の外国人をメキシコに送還する方針が盛り込まれたことに、強い不快感を表明した。

 ビデガライ氏は「メキシコの国益や国民にとって害になる政策に対して、懸念といら立ちがある」と述べた。ティラーソン氏は「これまでも懸念を取り上げながら、互いの主張に耳を傾けてきた」と述べ、関係修復に尽力する考えを示した。次回協議を首都ワシントンで開くことを「楽しみにしている」と語った。

 移民政策を担うケリー氏は、不法移民の強制送還指針について「大量に送還することにはならない」と理解を求めた。トランプ大統領が不法移民対策を「軍事作戦」と表現したことに懸念が出たことを念頭に、ケリー氏は「米国は不法移民の取り締まりに軍事力を行使しない」と強調した。(共同)