Friday, February 24, 2017 9:57 AM

シリア和平、立ち往生 過激派対策に影響深刻

 40万人以上が死亡したシリア内戦の終結に向け、アサド政権と反体制派との和平協議が23日、ジュネーブの国連欧州本部で約10カ月ぶりに再開された。しかし議論は入り口で紛糾し、24日までに早くも立ち往生。和平協議の遅れは過激派組織「イスラム国」(IS)の壊滅をも妨げている。

 反体制派の内紛や関係国の思惑、トランプ政権の混乱が絡んでおり、仲介役のデミストゥラ国連特使は開幕式で「奇跡は期待できない」と困難さを認めた。

 和平協議の目的は、アサド政権と反体制派を包含した移行政権の樹立と、新憲法起草、選挙の実施という政治日程の推進にある。だがジュネーブで繰り広げられているのは「誰が反体制派を代表するか」という次元の議論だ。(共同)