Monday, February 27, 2017 11:13 AM

「暗闇」巡り攻防 メディアと黒幕バノン氏

 「正確に、公平に報道しろ」。就任38日目(Day38)を迎えたトランプ大統領のメディア批判は26日も沈静化する見通しがない。名指しでやり玉に挙げたのは、ニューヨーク・タイムズ紙。題字の横には「印刷に値する、全てのニュース」との標語を掲げている。

 同紙と並び、米新聞界で両雄と目されるのがワシントン・ポスト紙。ニクソン大統領を退陣に追い込んだウォーターゲート事件の同紙報道で知られるボブ・ウッドワード氏がよく使っていたスローガンが、2月中旬からウェブ版の題字の下に表示されている。「民主主義は、暗闇で死す」

 トランプ政権への当て付けのようだが、ポスト紙によると1年近く前に決定していた。ウッドワード氏もこの言葉の生みの親ではなく、表現の自由をめぐる裁判で、判事が付した意見で目にしたという。同氏は「政府が情報を隠すことの危うさを、判事は分かっていたのだ」と、事実を白日の下にさらすという報道の役割の重要性を説く。(共同)