Tuesday, February 28, 2017 10:34 AM

米、対日協議へ戦略急ぐ 通商司令塔、上院が承認

 米上院は27日の本会議で、ウィルバー・ロス氏(79)を商務長官に充てる人事を承認した。ロス氏はトランプ大統領の信任が厚く、通商政策の司令塔の一人となる。当面の重要課題である日本との経済協議や、カナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に向けて、戦略策定を急ぐ。

 日米は2月10日の首脳会談で、麻生太郎副総理兼財務相とペンス副大統領が主導する「ハイレベル経済対話」の設置で合意。ペンス氏が来日する4月にも初会合を開く方向で調整している。

 焦点は貿易を促進する2国間の枠組みだ。トランプ氏は環太平洋連携協定(TPP)離脱の代わりに各国と2国間協定を結ぶとし、ロス氏も「輸出拡大が最優先だ」と述べ、通商交渉に意欲を示している。経済対話の初会合で日本に自由貿易協定(FTA)締結を要請する展開も予想される。(共同)