Wednesday, March 01, 2017 10:09 AM

北方領土で先端医療提案 日露共同活動、18日協議

 日本政府は今月18日に東京で開くロシアとの次官級協議で、北方四島での共同経済活動の具体的事業として、先端技術を駆使した予防医療や遠隔診療の基盤整備、観光振興策を提案することが分かった。日露外交筋が1日、明らかにした。高齢化が進む元島民の空路による「ビザなし訪問」の実現も取り上げる。4月に予定する安倍晋三首相の訪露時の日露首脳会談で合意を目指す。

 次官級協議は、昨年12月に安倍首相とプーチン大統領が共同経済活動実現のための交渉入りで合意してから、初の公式協議となる。日本側は秋葉剛男外務審議官、ロシアからモルグロフ外務次官らが出席する。

 医療分野ではインターネットを通じた遠隔診療のノウハウを生かし、救急治療の時間短縮を図る案をロシア側に示す。日本側は世界各地で内視鏡を使った医療技術の向上に取り組んでおり、医療機関や機器メーカーも事業に参加する方向で検討する。(共同)