Thursday, March 02, 2017 10:44 AM

米、今月利上げ観測急浮上 物価上昇、確率6割突破

 米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)が今月中旬に追加の政策金利引き上げに踏み切るとの観測が市場で急速に浮上している。「経済の体温計」とされる物価上昇率がFRBの目標である年2%に近づいており、FRB幹部らから利上げに前向きな発言が相次いでいる。市場が予想する今月の利上げの確率は60%を突破した。

 FRBは3月14、15日に金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。大手取引所CMEグループが投資家の金利先物取引から算出したFOMCの次回会合での利上げ確率は1日に66%となり、前日から一気に約30ポイント上がった。

 商務省が1日発表した1月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比で1.9%上昇し、伸び率は前月より0.3ポイント拡大した。変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコア物価指数は1.7%上がった。ブレイナードFRB理事は利上げ慎重派の代表格とされていたが、1日の講演で「(利上げは)間もなく適切になされるだろう」と発言した。(共同)