Friday, March 03, 2017 10:05 AM

年金運用最高の10兆円黒字 10〜12月期、トランプ効果

 厚生年金や国民年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は3日、2016年10〜12月期の運用結果が10兆4973億円の黒字だったと発表した。運用利回りは7.98%。11月にトランプ氏が大統領選で勝利した後から国内外の株価が上昇し、円安ドル高も進んだことから外国資産を中心に評価益が膨らんだ。01年度に市場運用を開始して以降、四半期の運用益としては過去最高。

 GPIFは14年10月に運用資産の構成を見直し、国内外の株式の目安を計50%に倍増させた。株価変動の影響を受けやすくなり、15年度は年間で約5兆3000億円の赤字を出したが、今回は大幅な黒字で運用資産総額も過去最高の144兆8038億円となった。

 米国では今年1月に大統領に就任したトランプ氏の経済政策への期待から株価が上昇。円安も進行し、外国債券や外国株式は円に換算したときの評価額が高くなった。(共同)