Monday, March 06, 2017 10:08 AM

軍事オプション検討急ぐ 米、北朝鮮サイバー攻撃も

 トランプ政権は、北朝鮮による米本土や同盟国を狙った弾道ミサイル発射を抑止する軍事オプションの検討を急いでいる。ミサイル発射前にサイバー攻撃を仕掛けて不発に終わらせる作戦も練られているが「万能ではない」との懐疑論もあり、実際に有効な選択肢は乏しいのが現状のようだ。

 米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は4日、オバマ前政権やトランプ政権の複数の当局者にインタビューした結果として「米国は北朝鮮の核・ミサイル開発を効果的に抑止する能力を持っていない」と結論づけた。

 同紙によると、オバマ前大統領は約3年前、北朝鮮のミサイル発射を妨害するサイバー攻撃を強化するよう国防総省に指示した。

 米軍は北朝鮮のミサイルが発射台に乗せられる前や発射直前を狙って軍事施設にサイバーやレーザー攻撃を仕掛ける作戦を計画。一部が実施され、北朝鮮のミサイルが空中分解したり軌道がそれたりするケースが多発し、中距離弾道ミサイル「ムスダン」の失敗率は88%に上ったという。(共同)