Monday, March 06, 2017 10:10 AM

北朝鮮が弾道ミサイル4発 秋田沖EEZに3発落下

 北朝鮮は日本時間の6日午前7時34分ごろ、北西部東倉里付近から東方向に弾道ミサイル4発を発射した。防衛省によると、4発は約1000キロ飛行し、秋田県男鹿半島から西に約300〜350キロの日本海に落下。うち3発は日本の排他的経済水域(EEZ)内で、残る1発もEEZ付近だった。EEZ内へのミサイル落下は昨年9月5日以来で、政府は厳重抗議した。安倍晋三首相は「北朝鮮が新たな段階の脅威であることを明確に示すものだ」と述べた。

 韓国軍はミサイルの到達高度は最高で約260キロだったとし、北朝鮮が発射実験準備の「最終段階」にあるとする大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性は低いと分析。9月5日の3発同時発射に使ったのと同じ「スカッドER」(射程千キロ)や、日本のほぼ全域を攻撃できる中距離「ノドン」(同1300キロ)との見方が出ている。韓国軍関係者は中距離「ムスダン」(同約2500〜4000キロ)の可能性も排除できないとした。

 船舶や航空機への被害は確認されていない。政府関係者によると、発射の具体的な兆候はつかめなかった。防衛省は北朝鮮が実戦運用能力を向上させている恐れがあるとみて、ミサイルの種類などについて分析を急ぐ。(共同)