Tuesday, March 07, 2017 10:31 AM

テロから守る決意前面に 3閣僚、入念準備を演出

 トランプ大統領は6日、イスラム圏6カ国からの入国を規制する新大統領令に署名した。「テロから国民を守る」という政権の看板政策を下ろさない決意の表れといえる。突然導入した旧大統領令が内外に混乱を招いた反省から、この日は共同発表に担当3閣僚をそろえるなど入念な準備で臨んだことを演出した。

 旧大統領令はイラクなど対象7カ国の出身者がテロによって米国民を殺害したケースがなく効果が疑問視された。新大統領令はイラクを除いた6カ国を「テロ支援国家」や「テロの温床」などと言及、「2001年の米中枢同時テロ以降、何百人もの外国生まれの人々がテロ関連の犯罪で有罪となった」と記述するなど厳しい入国管理の必要性を訴えた。

 発表の場も入管業務を担当する税関・国境警備局の会見室を選んだ。ティラーソン国務長官、セッションズ司法長官、ケリー国土安全保障長官が声明を読み上げ、政権内の結束をアピール。16日施行までの移行期間を設けるなど、旧大統領令とは対照的な対応ぶりを印象づけた。(共同)