Wednesday, March 08, 2017 12:34 PM

オバマケア改廃、審議開始 トランプ政権の重要公約

 米下院は8日、オバマ前政権の看板政策、医療保険制度改革(オバマケア)改廃のための法案審議に入った。下院共和党が作成した代替案は、医療保険加入の義務化を廃止する一方、低所得者向けの医療制度を縮小。無保険者が増えるとみられており、法案成立までには曲折が予想される。

 オバマケア廃止はトランプ大統領の最重要公約で、迅速な見直しを強調してきた。だが弱者から保険を取り上げるとして野党民主党が反対しているほか、共和党内でも一部制度の継続に完全撤廃を求める保守派が抵抗するなど対立があり、議会審議の難航は必至だ。

 下院共和党が公表した法案によると、医療保険に加入しない個人への罰金や、雇用主に課された従業員用の医療保険の契約義務を撤廃。低所得者向けの医療制度の適用申請を2020年に停止する一方、保険購入支援のための年齢別税控除措置を導入するなど既存の加入者への配慮を示した。(共同)