Thursday, March 16, 2017 10:12 AM

日銀、金融緩和策を維持 景気判断据え置き

 日銀は16日、金融政策決定会合を開き、現状の金融緩和策を据え置くことを賛成多数で決めた。物価は上昇傾向にあるが、日銀が目指す物価上昇率2%の目標達成には依然遠いため、現在の緩和策を粘り強く続けていく必要があると判断。短期金利をマイナス0.1%とし、長期金利を0%程度で推移させることで景気を後押しする。

 日銀は国内景気の現状判断については「緩やかな回復基調を続けている」と前回と同じ見方を示した。個人消費も「雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している」で据え置いた。

 黒田東彦総裁は、決定会合後に記者会見し、今春闘での賃上げ見通しについて「経済の好循環を後押しする」と述べ、賃上げによる消費押し上げ効果に期待を表明した。1月の全国消費者物価指数がプラスに転じた最近の物価の上昇については「力強さを欠く」と指摘しており、賃上げの浸透を通じた物価目標の達成に意欲を示した。(共同)