Thursday, March 16, 2017 10:12 AM

オランダ極右第1党届かず 下院選、首相が勝利宣言

 選挙イヤーの欧州政治の風向きを占うオランダ下院(定数150)選は15日夜(日本時間16日未明)開票され、ルッテ首相率いる中道右派、自由民主党(VVD)が第1党になる見通しとなった。反イスラム教、反欧州連合(EU)を訴え台風の目となった極右、自由党(PVV)は伸び悩んだが、2位となる見込み。PVVが第2党となるのは2006年の結党後初めて。

 VVDは改選前の40議席から後退するが、ルッテ氏は「オランダはポピュリズム(大衆迎合主義)に待ったをかけた」と勝利宣言。4〜5月のフランス大統領選や9月のドイツ連邦議会選で極右やポピュリズム政党の挑戦を受ける欧州の主要政党は歓迎した。

 PVVは選挙前、支持率で一時独走、首位となることも予想されたが、オランダを非イスラム化するとの過激な主張は国民に受け入れられず、大幅な躍進はならなかった。一方、改選前の12議席から上積みされ、ウィルダース党首は「ルッテ氏が勝利した。ただ、われわれも勝者だ」と強気の姿勢を強調した。(共同)