Thursday, March 16, 2017 10:13 AM

PKO日報、陸自にも保管 統幕幹部、非公表を指示

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報を廃棄したとしながら、陸上自衛隊が今年1月ごろまで電子データで保管していたことが分かった。陸自はいったん公表を検討したが、防衛省統合幕僚監部の幹部が保管の事実を非公表とするよう指示していた。16日、複数の防衛省幹部が明らかにした。稲田朋美防衛相は特別防衛監察の実施を指示し、全容解明を目指すが、野党は「隠蔽に次ぐ隠蔽だ」と批判を強めている。

 資料は存在を伏せたまま破棄されたとの証言も省内にあるが、稲田氏は衆院安全保障委員会で「破棄を指示するようなことは断じてない」と強調。「徹底的に調査し、改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と述べ、辞任を否定した。

 制服組トップの河野克俊統幕長は記者会見で、監察を受ける事態に発展したことを「深刻に受け止めないといけない」と述べた。岡部俊哉陸幕長は「特別防衛監察を受ける立場なのでコメントを差し控える」とした。(共同)