Monday, March 27, 2017 11:26 AM

格安旅行てるみくらぶ破綻 利用者9万人に影響も

 東京地裁は27日、格安旅行を手掛ける「てるみくらぶ」(東京)の破産手続きの開始を決定した。関連する旅行会社「自由自在」(東京)も27日に営業を停止した。代理人弁護士らによると、てるみくらぶ破産の影響は旅行契約者数で3万6千人、計99億円。実際に影響を受ける利用者数は約9万人に上り、旅行が中止に追い込まれる恐れがある。負債額は計150億円だという。

 代理人は、払い込んだ旅行代金の扱いについて業界団体との協議に入るが、弁済率は1%程度になると説明しており、過去の事例と比べ極めて低い水準になりそうだ。

 人件費や広告費が増加する中、ハワイやグアムなどへの格安パッケージツアーを想定通りに販売できず、資金繰りが悪化した。円安で海外への外貨建て支払いが膨らみ、収支が悪化したことが追い打ちとなった。航空会社の業界団体である国際航空運送協会に対し、航空券を調達するために必要な約4億円の支払いを期日の今月23日にできなかったという。(共同)