Monday, March 27, 2017 11:28 AM

核禁止条約交渉が開幕 国連、7月にも条約案 日本の参加焦点

 核兵器を非合法化し、廃絶を目指す史上初の「核兵器禁止条約」制定に向けた交渉が27日午前(日本時間同日深夜)、ニューヨークの国連本部で開幕する。オーストリアなど条約推進国は7月までに条約案の作成を目指す。条約に反対の立場の日本は高見沢将林軍縮大使が会議初日に演説する方向で調整中だが、実質的な交渉に参加するかどうかは不透明。日本政府は27日中にも参加の可否を判断する方針だ。

 米英仏中露の核保有五大国は参加を見送った。核戦力拡大に意欲を示すトランプ政権が、オバマ前政権が掲げた「核兵器なき世界」の目標の見直しを示唆するなど逆風が強まる中、禁止条約を核保有国による実質的な核軍縮につなげられるかが焦点だ。

 この日の交渉では、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の藤森俊希事務局次長(72)=長野県茅野市=も演説し、被爆者として条約制定の必要性をアピール。(共同)